特殊相対論
特殊相対論
この資料について
この資料には独自な研究や独自な見解は含まれていない。
この資料で述べられていることは第三者の資料及び特定分野の知識を持つ第三者により全て確認と検証が可能である。
初学者が特殊相対論を最短で理解することに注力して解説している。
制作者
日本学術会議 会員有志
特殊相対論の概要
この理論が作られた背景
電磁場の担い手としてエーテルというものが宇宙空間を満たしていると仮定された。これが19世紀末の物理学の主要課題となった。エーテルを検出を試みるためにマイケルソン・モーレの実験などが行われた。
そこにアインシュタインが特殊相対論の論文を発表しエーテル説は否定され、代わりにローレンツ変換の時空概念が導入された。
特殊相対論の基本
原理
● 基本的物理法則上は全ての慣性系で同等に記述される。
地球や太陽系は高速に運動しているが短時間の間でこれを近似的に慣性運動と考えると実際にあらゆる実験により物理法則は常に変化しないことが確認されている。従ってこの主張は物理学的に正しいと言える。
● 光速度不変原理
真空中で、慣性運動する光源が発した光は、慣性運動する観測者に対して常に一定C(真空中の光速)で伝わる。これが正しいかどうかは当然であるが真空中で確認するべきであるが、特殊相対論の論文では地上大気中で行われたマイケルソン・モーレの実験により確認がされたとしている。
エーテル
あらゆる実験でエーテルの存在は確認されていない。物理学的に存在が確認されていないものは物理学で考える必要はない。
マイケルソン・モーレの実験
光の速度がオレンジの行路と黄色の行路で異なるかどうかを光干渉稿により確認を試みた実験である。現在、この実験の改良版が地上(空気中)で行われている。
物質中の光子の移動
● ガラス中では光子はガラスを基準にガラス中の光速で伝わる。
● 水中では光子は水を基準に水中の光速で伝わる。
● 空気中では光子は空気を基準に空気中の光速で伝わる。
結論
● この実験は存在が確認されていないエーテールの検出を目的にするには不適格である。
● 真空中の光子の伝わり方の検証には当然に不適格である。
● この実験が実質唯一”光速度不変原理”が正しいことの根拠とされているが、実験は空気中で行われているので当然に不適格である。
放射説
特殊相対論が現れる1900年頃までは多くの物理学者が知り信じていた説。
放射説の概要
光子が光源を基準に八方に光速で慣性運動するように伝わるとする説。
特徴:
● エーテルを考える必要がない。
● ニュートン力学に変更を要請しない。
● 電磁気学に変更を要請しない。
● 時間概念の変更の必要がない。
● 座標空間概念の変更の必要がない。
● この説が正しい場合は、特殊相対論は必要とせず、また完全に正しくないと確定する。
1900年以前の「レーマの光速測定」と「ブラッドリーの光行差」は真空中の光子の移動の仕方を検証するには最適であり、この結果は直接的かつ絶対的に放出理論が正しいことを示している。
現代ではGPSシステムの計算で必ずこの説を基にした計算が行われ完全に機能している。また、地球の公転や太陽系の銀河中心に対する運動を考えると”光子が光源を基準に八方に光速で慣性運動するように伝わる”というのは完全に正しいと考えられる。
放射説の光行差による検証
運動する観測者が観測する見かけの対象速度
光行差は運動する観測者が観測する雨に例えられる。例えば、風のない日に雨が垂直に20[km/h]で降っているとき、観測者が地面に対して30[km/h]で運動していると、観測者には雨が斜めに降って来るように見える。斜めの角度は直角をはさむ辺が20と30の直角三角形により決定できる。
一般には、対象(雨)の運動ベクトルから観測者の運動ベクトルを引き算した合成ベクトルが見かけの対象の運動ベクトルとなる。
光行差
地球は太陽の周りを約87.6[km/s]で運動している。これをブラッドリーは1725年に雨を光子に、運動する観測者を地球の観測者として実施した。観測は太陽に対する地球の軌道面に垂直方向の数十~数百光年の距離の恒星を対象に行われた。その結果は地球の運動方向に対して最大22秒角斜め方向から光が来るように見えるというものだった。これは原理的には雨の見かけの運動と全く同じである。つまり、速度の合成は物質でも光子でも全く同様であり、限界速度も当然存在しない。見かけの雨の運動と同様の計算で真空中の光の速さは299042[km/s]と求めた。これは現在の光速の値と極めて近い値である。
留意すべき点
● (正常な)物理学では光の伝わり方の説は絶対基準説と放射説がある。
● 観測対象の数十~数百光年先の恒星は銀河中心からの距離が太陽系とほぼ等しく、太陽系とほぼ等しい方向で、ほぼ等しい速さ240[km/s]で銀河中心の周りを公転している。
● 銀河系はアンドロメダ銀河に対して122[km/s]で接近しており、銀河系が所属する銀河団はケンタウルス超銀河団に1337.1[km/s]で接近しており、さらに銀河系が所属する超銀河団はグレートアトラクターに1854.41[km/s]で接近している。
● 銀河系が様々な対象に対して光速と比較可能な速さで運動していることや、銀河中心に対する恒星(光源)と太陽系の運動も考慮しないでも不都合が生じず常に一定の結果となるのはなぜか。
結論:
「光子の伝わり方(これも放射説そのものである。)」
3百光年先の恒星を考える。
光子が真空中を3百年かけて伝わり地球で観測され、ブラッドリーの観測のように光子の地球に対する見かけの運動方向から正確な光速が得られる。
なおかつ銀河系が様々な対象に対して光速と比較可能な速さで運動しているが、このことを全く考慮せずに済み、太陽系と恒星(光源)の銀河中心に対する公転運動も全く考慮せずに問題が生じない。この事実から光子の伝わり方は放射説が正しいことが直接的かつ絶対的に確定する。
放射説のGPSシステムによる検証
真空中の光の伝わり方を検証する最適な実験
地上200[km]での空気の密度は地上に比較して約100万分の1で、衛星から地上に送られる信号電磁波は99%の区間を真空中を伝わることになる。全ての位置、時刻が極限まで精密であり、極限まで正確な知見が得られる。
GPS衛星
GPS衛星は地上から2万[km]から3万[km]の上空で周回衛星運動をしている。各衛星は同期した極めて正確な時刻と極めて正確な自身の地球座標に対する位置情報を常に更新しながら持つ。その情報を電波に乗せて八方に定期的に送信する。
GPS機器の位置確定原理
地上のGPS機器がGPS衛星から情報を受信してどのように正確な位置を計算し確定するのか解説する。
1.GPS機器は仮の地球座標位置(X、Y、Z)と仮の同期時刻 tを設定する。
2.各衛星からの信号の同期時刻とGPS機器がその信号を受信した時刻の差(Δt)から各衛星を中心にCΔtの球を描く(C:光速)。
3.各衛星から描いた球と球が重なる場合、実際の位置とずれている。全ての球がGPS機器位置(X、Y、Z)1点で接すれば計算が正しいことになる。
4.各衛星(Xn,Yn,Zn)とGPS機器の距離 Lnを√{(Xn-X)^2+(Yn-Y)^2+(Zn-Z)^2}より求める。各衛星データ時刻にLn/Cの時刻を足した時刻が各衛星より得られた時刻である。この時刻とGPS機器が持つ時刻 tとの差が各衛星でなければ計算が正しいことになる。
5.正しい位置(X、Y、Z)と tを計算により再設定し、位置と時刻が正し状態に収束するまで計算を”2”から繰り返す。
位置(X、Y、Z)と t の4変数を確定するために4つ以上の衛星からの情報が必要となる。
位置確定計算と放射説
*”2”の「各衛星を中心にCΔtの球を描く」と放射説の関係を考える。
(正常な)物理学では光の伝わり方の説は絶対基準説と放射説がある。
ただ単に各衛星を中心にCΔtの球を描き、それを基に計算したGPS機器の位置は誤差数十[cm]から数[cm]と極めて良く機能している。
これは結果として放射説を基に計算していることになる。"光行差"で述べた通り銀河系は何重にも光速と比較可能な速度で慣性運動をしており、また地球は太陽の周りを約87.6[km/s]で運動している。それらを全く考慮せず、ただ単に各衛星を中心に光子がCΔtの球として八方に伝わるとしているのは正に放射説そのものである。
*”4”の「各衛星データ時刻にLn/Cの時刻を足した時刻」と放射説の関係を考える。
(正常な)物理学では光の伝わり方の説は絶対基準説と放射説がある。
ただ単に各衛星とGPS機器を直線で結びその距離Lnを求め、Ln/Cを各衛星からGPS機器に光が伝わるのに要した時間としている。この事項を基に計算したGPS機器の位置は誤差数十[cm]から数[cm]と極めて良く機能している。これは結果として放射説を基に計算していることになる。"光行差"で述べた通り銀河系は何重にも光速と比較可能な速度で慣性運動をしており、また地球は太陽の周りを約87.6[km/s]で運動している。それらを全く考慮せず、ただ単に各衛星とGPS機器を直線で結び、その直線に沿って光子が光速Cで伝わるとしているのは正に放射説そのものである。
位置確定計算と絶対基準説
-
絶対基準説での光の伝わり方
絶対基準説が正しい場合は光子は光源から放出されると同時に絶対基準を基準に光速で移動を始める。
例えば、真空中を慣性運動する光源がパルス球面波を1定時間間隔で発している場合を考える。
放射説では球の中心は全て等しく光源であるが、絶対基準説では各球の中心位置は全て一致せず、各球面波はある方向ある速さで流されるように移動する。
-
絶対基準説での位置確定計算
絶対基準に対する地球の運動を把握する必要がある。
銀河系がグレートアトラクターを基準を何重にも慣性運動しているが、これらの絶対基準に対する合成ベクトル(自由度3)を知る必要がある。次に銀河系の中心に対する太陽系の運動ベクトル(自由度3)を把握する必要がある。さらに太陽に対する地球の運動ベクトル(自由度3)を把握する必要がある。GPS衛星の地球座標に対する位置(自由度3)を把握する必要がある。
単に位置の自由度が9個増えただけでなく、位置確定計算は絶対基準に対して光子が流されるように移動することを考慮して作り直す必要がある。また自由度が9個増えたので、最低でも13個の衛星からの信号がないと位置と同期時刻を特定できない。
以上のことから絶対基準説は否定される。
参考資料
「参考文献」を参照のこと。
全てのGPS関係の書物とWEB資料の計算式を確認してください。
絶対基準説
宇宙に一つだけ絶対基準となる基準系が存在し光子は光源から放出されると同時に絶対基準に対して光速で伝わるという説。エーテルを考える必要がなく時空概念の導入及びニュートン力学と電磁気学に大幅な変更を要請しないという特徴がある。
特殊相対論
時空説(ローレンツ変換)
光速度不変の原理
光速度不変の原理の主張は「光速度は真空中では光源や観測者(光子を受け取る対象)の運動に関わらず常に一定Cである」である。
具体例でこの主張を考える。
光源から1秒光[m](約30万キロメート)離れたA点に直線的に向かう方向に一つの光子がt=0に放出されたとする。t=0でA点から光源方向に物質(光子を受け取る対象)が慣性運動して近づく問題を考える。
物質が光源に対して静止している場合は1秒後に約30万キロメートル先の物質に衝突する。
物質が10[m/s]で近づく場合、1秒後(t=1)に光子と物質がt=0のときより10[m]近い地点で衝突することになる。逆に10[m/s]で遠ざかる場合は、1秒後(t=1)に光子と物質がt=0のときより10[m]遠い地点で衝突することになる。この主張は数十の相対論の教科書や参考書で簡単に見つけて確認ができる。これは特に問題がないように感じるかもしれない。
”光速度不変の原理”の主張を理解する為に少し極端な例を考えてみる。
物質がほぼ光速で近づく場合、1秒後に光源から1[m]先に到達したとすると、1秒後(t=1)に光子と物質がこの地点で衝突することになる。
逆に物質がほぼ光速で遠ざかる場合は1秒後に約60万キロメートル(2秒光[m])先で物質と衝突する。
留意すべき点:
-
光源や対象の運動に関わらず光速は一定と結論を実験事実と関係なく決めている(強制している)。
-
光子が伝わる過程は全く考慮されていないので当然、光子がどう伝わるかは表現が全くできない。
-
対象の初期位置と運動方向を光子の放出方向に限定しても、対象の初期位置(自由度無限)と速さ正の光速~負の-光速(自由度無限)で無限の2乗の可能性全てに同時に優劣なく対応する必要がある、そうでなければ特定の初期位置、特定の初速度のみ対応していることになる。
光速度不変の原理とローレンツ変換
光源から1光秒[m]先に対象があり光源に対して静止している。光源から出た光子は球面波として1秒後に対象と衝突する。
A点から物質が直線(光源-A点)と垂直方向に慣性運動する場合を考える。
ほぼ光速で垂直方向に移動する物質に1秒後に衝突する。これは奇妙に思うかもしれないがローレンツ変換の定義が球面波なのでこのような結果も要求する。
一般にA点としている点は任意なので自由度が無限の3乗で、A点から物質が移動する方向と速さで自由度が無限の3乗必要である。
留意すべき点はこれら無限の何乗もの事実は優劣なく同時に存在することを光速度不変の原理とローレンツ変換は要求している点である。
ローレンツ変換は光子の伝わりを球面波として光子が伝わる過程を考えずに結果だけを強制するので、この様な奇妙な結果を要求する。
また、ローレンツ変換では観測者の初期位置と慣性運動方向も固有時間などで問題となるので、初期位置(無限の3乗)と運動方向(無限の3乗)で合計さらに無限の6乗の自由度がある。
結局、一つの光源から出た一つの光子、一つの観測者に対して最初の無限微小時間時点で無限の12乗の事実(平行宇宙)が存在することが絶対に必要となる。
結果として、特殊相対論の(ローレンツ変換)時空説では光子が伝わることを表現できない。また時空説は一つの光源から出た一つの光子一つの観測者の各組に対して無限の3乗から12乗の事実(平行宇宙)の存在を常に各瞬間ごとに要求する。
結論:
つまり、これは正常な物理学的主張ではない。
ローレンツ変換
ローレンツ変換は、マイケルソン・モーリーの実験結果を矛盾なく説明する手段として提案された(Wikipedia)。
理論物理学者の主張
理論物理学者はマイケルソン・モーレの実験結果を矛盾なく説明する為にローレンツ変換を適用し、物理学の基本式(ニュートン力学と電磁気学)を変更する必要があると主張している。
数学的説明
3次元空間で原点が(x,y,z)の球から原点が(x',y',z')の別の球への1パラメータ変数(媒介変数)が関係する二つの球が重なる条件を求める代数幾何学の問題である。
当然であるが、これに類似した問題は百でも百万でも作成可能である。
解説
「物質中の光子の移動」で述べた通り、空気中では光子は空気を基準に空気中の光速で伝わる。当然、いつ実験を行おうが、どちらの方向で実験しようが結果は同じである。現代では小学校の理科で学習する内容である(「小学校 理科 光の伝わり方」で検索して確認してください。)。
つまり、マイケルソン・モーレの実験の結果は小学生でも実験せずに確実に予想できることであり、これから何か新しい物理学的な知見が得られることは当然ない。
例えば、ここで、1パラメータ変数が関係するある球と別の球が重なる条件を求めて、それをアポーン変換と名付けたとする。
次に、空気中を伝わる光子がどの方向でも変わらない速さであることを示す実験を行ったとする。そして、その実験を根拠に物理学の基本法則はアポーン変換が適用され修正される必要があるとの主張がされたとして「確かにその通りだと」信じることが可能だろうか?
● 数学は非常に厳密な学問であり、この数学の問題の適用範囲と対象は、その問題と完全に同じ場合のみである。
● 純粋な数学の問題が純粋な物理の問題の、しかも基本式の変更を要請する問題となるなどありえない。
● 物理の問題で、一つの物理学的対象が同時にある球と別の球の状態を取るなど完全に異常極まりない論外の主張である。
● マイケルソン・モーレの実験の結果は小学生でも実験せずに確実に予想可能である。
● マイケルソン・モーレの実験から何か新しい物理学的知見は得られない。
● マイケルソン・モーレの実験の結果から物理学の基本法則を変更するというのは空前絶後に論外である。
● ローレンツ変換は球と別の球が重なる条件を求める代数幾何学の問題であり、(正常な)物理学とは完全に関係がない。
結論
● マイケルソン・モーレの実験の結果は小学生でも実験せずに確実に予想可能である。
● マイケルソン・モーレの実験から何か新しい物理学的知見は得られない。
● マイケルソン・モーレの実験の結果から物理学の基本法則を変更するというのは空前絶後に論外である。
● ローレンツ変換は球と別の球が重なる条件を求める代数幾何学の問題であり、(正常な)物理学とは完全に関係がない。
光行差のアインシュタインによる説明
アインシュタインの論文「運動物体の電気力学 -B 電気力学の部」より抜粋
概要:
静止座標系Kとそれに対してvで慣性運動する運動座標系kがある。
静止系からはなれたところに電磁波源がある。その波は次の式で表せられる。
式:電磁波の振幅を(X0、Y0、Z0)、(L0、M0、N0)、電磁波の方向を表す単位ベクトルを(a、b、c)とする。
X=X0SINΦ、Y=Y0SINΦ、Z=Z0SINΦ
L=L0SINΦ、M=M0SINΦ、N=N0SINΦ
Φ=ω{t-(ax+by+cz)/C} C:光速 ---式(1)
運動系kでのこれらの波の性質を考えてみる。第6節で得たマクスウェル方程式にローレンツ変換を適用した式を用いると直ぐに次の式を得る。
X’=X0SINΦ’、Y=β{Y0-(v/C)N0}SINΦ'、Z=β{Z0+(v/C)M0}SINΦ'
L'=L0SINΦ'、M'=β{M0+(v/C)Z0}SINΦ'、N'=β{N0+(v/C)Y0}SINΦ'
Φ'=ω'{τ-(aξ+bη+cζ)/C}
ω'=ωβ(1-av/C)
a'=(a-v/V)/(1-av'/C)
b'=b/{β(1-av/C)}
c'=c/{β(1-av/C)} ---式(2)
ω’の式から次のことが言える。無限遠から振動数νの光を出す光源に対し、観測者が速度vで~この速度は光源に対する静止座標系についてとする~相対運動しており、静止座標系で光源と観測者を結ぶ線が観測者の速度に対して角度φをなす場合、観測者が見る光の振動数はν’は次の式で与えられる。
(訳者が入れた図-1)
ν’=ν{1-cosφ・v/C}/√{1-(v/C)^2} ---式(3)
これは任意の速度についてのドップラーの原理である。
φ=0の場合には、式は次のように簡単になる。
ν’=ν√[{1-v/C}/{1-(v/C)^2}] ---式(4)
一般に考えられているのとは違い、v=-∞のとき、ν=∞となることが分かる。
運動系での波列に立てた法線(光線の進行方向)と、光源と観測者とを結ぶ線のなす角をφ’とすればα’のついては式は
(訳者が入れた図-2)
cosφ’=(cosφ-v/C)/(1-vcosφ/C) ---式(5)
この式は、光行差の法則をもっとも一般的な形で表したものである。φ=π/2のとき、この式は
cosφ’=-v/C
と簡単な形になる。
運動系で見た場合の振幅を求めなければならない。静止系で測定した電磁気の振幅をA、運動系のをA'とすれば
A' ^2=A^2[1-vcosφ/C]^2/[1-(v/C)^2] ---式(6)
を得る。この式はφ=0で簡単になり
A' ^2=A^2(1-v/C)/(1+v/C) ---式(7)
となる。
これらの結果から、速度Cで近づく観測者には、光源は無限に近い光を発しているように見えるはずである。
解説:
1.図や絵による説明がない。
2.またどの様な状況で何を考察対象としているか良くわからない。
3.電磁波の振幅は当時も現在も特定は不可能である。
4.式(1)のように光子(電磁波)は表せられない。完全に正しくない。
5.式(1)にローレンツ変換を適用しても式(2)にはならない。また、ローレンツ変換は物理学と関係がない。つまり完全に正しくない。
6.「ω’の式から次のことが言える。」:式ωも完全に正しくなく、以後の文書も完全に正しくない。
7.式(3):完全に正しくない。
8.式(4):完全に正しくない。
9.α:何を表すか解説がない。理解不能。
10.式(5)について:光行差の原理を全く理解していない。
11.この図の角度φ’は光行差とは関係がない。
12.図2で「運動系での光の進行方向」がなぜ出てくるのか理解できない。
13.光行差の問題は「運動系での光の進行方向」を特定する問題なので、初めからそれを知っていることになるので、この仮定はおかしい。
14.先程の図で観測者の速度vとあるが、運動座標系の静止座標系に対する速度vと変数の区別がなく混乱する。本人も理解していないだろう。
15.この式(5)は完全に正しくない。
16.図1のφと図2のφ’を関係付ける式になっているが、そもそもこの発想が異次元級に完全に正しくない。
17.「この式は、光行差の法則をもっとも一般的な形で表したものである。」は完全に正しくない。
18.式(6)と式(7):電磁波の振幅は不明であり、式は当然完全に正しくない。
19.結論の意味が全く理解できない。
20.”無限に近い光”???
21.文章の繋がりが全体的におかしい。
22.物理式の繋がりが全体的におかしい。
結論:
アインシュタインが生まれる150年以上前から当時の物理学者は放射説を知り信じており、当然、光行差の原理も理解していた(その証拠にブラッドリーが理解していた。)。アインシュタインは光行差の原理を理解していないか理解する能力がないと感じる。
基本に忠実に世界唯一独自式を使用しており理論物理学の論文としては可もなく不可もなくといったところだろうか。
特殊相対論に完全に依存するGPSシステム
理論物理学者は「特殊相対論がなければGPSシステムは存在せず、1日100[km]もの誤差が出て実用性がないものとなる。」と主張している。
これを検証してみる。
解説:
GPS衛星が地上3万[km]で地球の自転方向と真逆方向に1日で地球を2周する軌道を周っている場合を考える。GPS受信機を積んだジェット機が時速2000[km]で地球の自転と同じ方向に飛んでいるとする。
GPS衛星から送信された電波(光子)がGPS受信機に到達するのに約0.1秒かかる。GPS受信機はA点で電波を受信したとする。
地球座標でジェット機が約540[m/s]、地球の自転速度が約400[m/s]、GPS衛星が約7500[m/s]である。
GPS受信機が電波を受信した0.1秒前にどれだけ離れた位置にいたかを考えると、最大(540[m/s]+400[m/s])*0.1[s]で94[m]となる。
同じくGPS衛星が0.1秒前にどれだけ離れた位置にいたかを考えると、最大7500[m/s]*0.1[s]で750[m]となる。
特殊相対論の光速度不変原理を適用
特殊相対論は光速度不変原理を基礎に構築されている。これをGPSシステムに適用した場合を考える。
光速度不変原理によると光源と光を受ける受信対象が共に慣性運動している場合、光速は一定不変としている。0.1秒は短時間なので全て慣性運動と近似する。
光速度不変原理が正しいとすると、光源の光子を発した瞬間の位置と、受信対象が光を受け取った位置だけで光速が確定する。
光源の光子を発した瞬間をt=0として
受信機が光子を受け取る瞬間をt=t1とする。
つまり、
● 光源の運動方向と速さに依存しない。
● 受信対象の運動方向と速さに依存しない。
● 光源が光子を発した瞬間に受信対象がどこにいたかに依存しない。
● GPS受信機が電波を受信した瞬間に光源がどこにいるかに依存しない。
この場合、GPS受信機が0.1秒前にどこにいて、どの方向からどの速さでA点に飛び込んできて光子と衝突したかを確定することは原理的理論的に不可能ということになる。つまり、GPS受信機がA点を中心にした半径94[m]の球体のどこにあるかを特定することは不可能である。GPS衛星に対しても同様に考えられ合計最大(94[m]+750[m]=)半径844[m]の球体のどこにあるか原理的に特定不可能となる。
このような不可解な事項を要求する理由は
● 光源や受信対象の運動に関わらず光速は一定と結論を(放射説が正しい)実験事実と関係なく決めている(強制している)。
● 光子が何を基準にどのように伝わるかについての事実を無視して、光速は一定と結論を決めている(強制している)。
からである。
本来、光速を特定する為には
● 光源と受信機の位置と速度
● 光源が光を発した瞬間の位置と時刻
● 対象が光を受けた瞬間の位置と時刻
● 光子は何を基準にどの様に伝わるか
● 受信した光子は具体的にどのように伝わって来たのか
● 受信した光子は光源がどの方向に発した光子なのか。
を考える必要がある。
しかし、特殊相対論では、これらを全て無視するか何も考えずに結論だけを最初に決めているのである。
結論:
恐らくは、GPSシステムと特殊相対論はあまり関係がないのではないでしょうか。
理論物理学者の主張
理論物理学者の主張では「特殊相対論が正しいことは100年以上に渡り実験に実験を重ね確認されている。光子は4次元時空をローレンツ変換が成立するように移動し、平行宇宙が事実であることは量子力学により完全に証明されている。」などとしている。
特殊相対論に関する100以上の用語と概念について
特殊相対論の基本的な概念である「光速度不変の原理」や「ローレンツ変換」、「時空概念」等が全て正常な物理学でなない以上、特殊相対論に関する100以上の用語と概念は全て正常な物理学ではないということになる。
一般相対論と素粒子物理学について
一般相対論は、慣性系のみ対応した特殊相対論を加速系にも対応するように拡張と発展されたという設定であり、確認すると確かにそうなっている。 従って、正常でない物理学を拡張と発展させた一般相対論は直ちに正常な物理学ではないと確定する。
素粒子物理学は相対論的量子力学という設定であり、確認すると確かにそうなっている。別資料の通り”量子力学”は正常な物理学ではない。従って、素粒子物理学は直ちに正常な物理学ではないと確定する。